キャリ婚で生まれた成婚カップルに、運営元である株式会社ninoyaのオフィスにお越しいただきインタビューを行いました。前編は出会いから初デートまで。聞き手は”コミュニケーションのプロ”ことはぴきゃり代表取締役の金沢悦子と、“性のプロ”ことAV監督の二村ヒトシです。
独立3年目の女性経営者と、コンプレックスが強い格闘家
金沢:ご結婚おめでとうございます。自己紹介をお願いできますか。
N美:N美と申します。38歳。社員が3人の小さな会社を経営しています。
M郎:M郎です。37歳。仕事は経理をやっています。ただ、仕事はお金を稼ぐ手段で、生活のメインは格闘技です。若い子に教えながら自分も大会に出ています。人から職業を聞かれたら「格闘家」と言いたい人間です(笑)。
金沢:それはプロフィールにも書かれていたのですか?
M郎:はい。
N美:プロフィールに「格闘技を自分もしていて、教えてもいます」。また、面談者のコメントに「強さの中に優しさがあります」「家族というプロジェクトを一緒に作っていきたい」などと書かれていて、全部いいなっていう感じでした。
金沢:最初から惹かれていたんですね。
N美:私の家族は体育会系で似たような環境で育ったから、そこがすごく気になったというのはあります。
M郎:正直に全部書いてよかったです。
二村:全部? ほかにはどんなことが。
N美:ちょっと、変なことも書いてありました。「村上春樹の昔の講談社文庫あたりが好きです。やれやれ」とか、支持政党とか。悲しかったことや、辛かった生い立ちについても。そして「エッジの効いた女性がいい」っていうのもあったんですよ。
M郎:こじらせていただけなんですけどね(笑)。
二村:でも、結果としてパートナーに出会えた。自分を偽らずに書くことは大事だよね。
N美:その通りだと思います。いい意味で会ってもイメージは変わらなかったので。
交わしたメールはわずか4通。初デートのきっかけは?
金沢:会うまでに、どれくらいメールのやりとりをされたんですか?
M郎:たしか最初にアプローチをいただいて二日後くらいにお返事を返して。
N美:その後、二~三週間で4通ずつぐらいだと思います。
金沢:メールの返信が二日後。その間どんなことを考えていましたか?
M郎:思っていたよりいろんな方からアプローチをいただいて。正直、それぞれの方のプロフィールを見るだけでも時間がかかって。残業も続いていましたし。
二村:そうだよね。残業が集中していたら、興味を持った相手こそ返事ができないですよね。
M郎:そこを即レスで返せる人はもう結婚していると思います。真剣にメールをいただくからこそ、きちんと真剣に考えて返さなければいけないなと思ったので。
二村:複数のアプローチがあった中でN美さんのどこに惹かれましたか?
M郎:ちゃんと一人で稼いでいたことですね。お互いの収入面を意識せず、純粋に気持ちの部分でやりとりできたのがよかったです。
N美:私は経営者ですから、いつどうなるかわからないじゃないですか。そういうことも含め仕事に理解してくれていて。
M郎:極論ですけど、お互いが自立していればいつでも別れられる。逆に、片方の仕事がダメになっても支えられる。依存関係にならないと思えました。
二村:お返事が届いてどんな印象を持ちましたか?
N美:それが、僕はコミュニケーションが不得手でという独白が書かれていて(笑)。あとは仕事が忙しいということ。私も当時多忙で、「忙しいですね。ご自愛ください」とか「週末はゆっくりお休みください」とかお話しましたね。
M郎:いい意味で普通の常識のある人だなって思いました。強い女性という先入観を持っていましたが、文面が穏やかで。
金沢:波長が合うと感じられたのですか?
M郎:合っていたと思います。合わせてくれていたのかもしれませんが。
N美:合わせたというより、お互い忙しかったので身体を大事に頑張ろうねと。それで私の仕事が一旦落ち着いたので、「M郎さんも落ち着かれたらお茶でも行きましょう」とさらっと送りまして。
二村:女性から距離を詰めたんですね。
M郎:正直、自分からあまり行かないタイプなので嬉しかったです。いろいろなコンプレックスもあって、仲良くなっても「自分の何がいいんだろう」って疑ってみてしまう部分があるので。
N美:そういう部分は文面から察せられたので誘いました。
二村:「落ち着いたらお茶でも」、キャリ婚で流行るかもしれないですね。
M郎:男性は嬉しいかもしれません(笑)。
多忙なカップルが出した答えはデートより同棲
金沢:N美さんに、M郎さんのコンプレックスはどんなふうに見えたんですか?
N美:最初にコミュニケーションが不得手と伺っていましたが、お会いして、だからこそ勉強もスポーツもすごく頑張ってきたんだなと感じました。私はそんなにコツコツと忍耐強く頑張れない人間だからすごいなって。
金沢:本人が思うマイナス面が実は魅力だった。
M郎:長く付き合っていた人にバタッとフラれて、1年後にその人が結婚したり。自分は恋愛不適合者だと思っていました。
二村:自身を”こじらせ”と呼ぶ人が言うコンプレックスって、だいたい他人から見るとなんのマイナスでもないんですよね。その裏返しが魅力でもある。だからこそプロフィールでは自分をさらけ出すべきなんだけど、そういうことを言っている婚活サービスはあまりないよね。実際、コンプレックスが格闘技や学業のモチベーションにつながっているんですよね?
M郎:高校から大学付属校に入学して、格闘技系の部活に入ったら大歓迎されちゃって……。
二村:求められるのは嬉しいよね。
金沢:お互い多忙な中、どうやってデートの時間を作りましたか。
N美:それが、M郎さんの家で一緒に住むことになりまして。
(後編に続く)
※左よりAV監督二村・N美さん・M郎さん・はぴきゃり代表金沢
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