キャリ婚で生まれた成婚カップルに、運営元である株式会社ninoyaのオフィスにお越しいただきインタビューを行いました。後編はお付き合いのきっかけから同棲、そして入籍までのお話。聞き手は”コミュニケーションのプロ”ことはぴきゃり代表取締役の金沢悦子と、“性のプロ”ことAV監督の二村ヒトシです。

きっかけは、飲み屋で出会った金髪男性

金沢:デートをはじめてほどなく同棲へ。どのようなご経緯で。

N美:お互いにカフェで話したあと、お酒を飲みたいねって赤提灯の飲み屋さんへ行ったんですね。そこで隣にいた金髪の男性に話しかけられて。「あんたたちさ、絶対に付き合ったほうがいいよ。絶対にうまくいくから」って言われて。

 

金沢:カップル目前の初々しさに後押しが。

M郎:気をよくしてもう一軒行きました。そこで、例えば「嘘をつくことはある?」とかネガティブなことも含めて話をしました。

N美:プロフィールにあった価値観の項目で、彼は「嘘をつくのは絶対にダメだと思う」って書いていたんです。一方で私は「相手のためを思う嘘ならOK」と書いていて。彼はそれがすごく気になっていたんだと思います。

 

金沢:キャリ婚のプロフィールがお互いを深く知るきっかけになったんですね。

N美:そうです。バスタオルは何日に1回変えますかとか。彼がいろいろと聞いてくるので、なんでも納得したい人なんだろうなあと思って。どうぞ納得するまで聞いてください、と伝えました。初対面で昼から夜まで都合8時間近くお話していますね(笑)。

M郎:数日後に僕からお付き合いを申し込みました。

 

金沢:同棲はどのようなきっかけで?

M郎:正直お互い忙しすぎて、デートの時間をつくるのがむずかしいのもあって。同棲しちゃったほうがいいのかなと提案しました。

 

二村:結婚を前提にした同棲。まさにキャリ婚で出会ったからこそですね。

N美:お互いのニーズがそこにあったので。それから私の両親に報告をしたり、彼のご両親にご挨拶に伺ったり。

M郎:あっという間でしたね。

 

掃除に料理。同棲に伴う諸問題は?

金沢:同棲を始めてお互いの生活スタイルにずれは感じませんでしたか?

M郎:そこは、彼女がすごい障害を超えて来てくれました。僕の部屋はとにかく汚くって。

N美:汚かったです。今日は寝室、今日はリビングのソファと、場所を決めて少しずつきれいにしていきました。彼の持ち物を勝手に処分するわけにはいかないので、区画ごとに分類して確認を取って。

M郎:その節は本当にありがとうございました。

 

二村:お料理はどうされてるんですか。

N美:私は比較的料理が好きなタイプですが、彼がそれを強要してこないのはラクでいいですね。不在の時は勝手に何か作っているので。

M郎:とりあえず肉を買ってきて、キムチと混ぜて焼くなり煮るなりしてます。

 

二村:彼女が経営者だと、夜の会合や打合せも多いと思うのですがその辺りは大丈夫ですか?

M郎:仕事ですからね。まったく問題ありません。

 

金沢:お二人とも無理していない感じがいいですね。

N美:ある日、彼がメールで「そのままでいいよ」と言ってくれたことがあって。彼にコンプレックスがあるように、私にも自分なりの生きづらさがあったんです。仕事とプライベートのバランスであったり。でも、そのままでいいんだって、うれしく思いました。

M郎:ごめんなさい、まったく覚えていません(笑)。

N美:そういう下地もあって彼とはなんでも話せるんです。もちろん考え方が合わないケースもあるんですけど、そこは話し合って、お互いに相手はこういうふうに考えるんだなって理解して。

 

金沢:結婚生活は話し合いが何より重要ですよね。

N美:そうですね。政治観とか仕事の姿勢とか、時に深い話をすることもあって。普段なら聞き過ぎかな? って抑えることも話ができて。

M郎:僕は基本、リスクヘッジ型というか、考えて考えて石橋を叩いて壊すタイプなんです。でも、彼女はそこを超えて話してくれるので、僕も行くしかないなって。

 

二村:自己開示の結果、お互いにそのままのあなたでいいと思えたわけですね。

N美:特別受け入れようと思ったわけではなく、ありのままを話せるのが彼でした。

 

金沢:ちなみに結婚式はいかがされましたか?

N美:私たちは入籍だけで済ませました。

 

※紫陽花咲く頃、ninoya代表の古越が入籍に同行させていただきました。

 

過去の恋愛や他の婚活サービスを振り返って

金沢:恋愛初期に感じるような高揚感はありましたか?

M郎:僕は脳内麻薬が出まくっていたと思います。

N美:以前、それでケンカをしたことがあって。

M郎:今は脳内麻薬が出ているから気にならないものが将来気になってきて、やがて家に帰ってもお互い話さなくなって、自宅と会社の無言の往復に……。

 

金沢:そうしたネガティブトークには慣れていたわけですよね。

N美:はい。あ、また始まったって(笑)。

M郎:これはドッキリです! と書かれたパネルを持った人が、突然出てくるんじゃないかなって思ったりもして。僕にとっては、今こうしてここにいるのが奇跡のようで。

二村:奇跡じゃないよ。何も不思議じゃない二人だ。

 

金沢:N美さんは今までの恋愛と比べるといかがですか?

N美:一番、安心して落ち着けています。お互い素直に言ったり聞いたりできることは、これだけ楽なんだなって。

M郎:キャリ婚で出会っているからこそ、駆け引きをしないで済むんですよね。お互い目的はハッキリしているので素直に話せます。

N美:お互い仕事に集中しながら婚活できましたね。

 

金沢:婚活中、ほかのサービスも利用されていましたか?

N美:はい、別のサービスにも登録してみました。人数は他社の方が多かったのですが、この人は遊び目的じゃないだろうか、あるいは本当に結婚する気があるんだろうかといったことが気になって。結局、見極めにかかる労力と時間が割に合わないなと思い、すぐ辞めました。

 

金沢:キャリ婚はその点が違いましたか。

N美:お相手の価値観が知れるのがよかったですね。男性のプロフィールに、結婚生活をイメージできることがたくさん書いてあったので。

 

二村:と言うことは、男性はそこをちゃんと書こうっていうことですね。

N美:それは間違いないですね。女性はきっと、この人とだったらどんな結婚生活を送れるだろうかとイメージすると思うので。

 

金沢:M郎さんはメッセージを受け取る立場としていかがでしたか?

M郎:やっぱりプロフィールをちゃんと読んでくれているのがわかるメールほど、きちんと返事を返そうという気持ちになりますね。それは他の男性陣も同様だと思います。

 

二村:ありがとうございます。僕たちも勉強になりました。

M郎:ほかの方の参考になれば幸いです。

 

金沢:末永くお幸せに。

N美:ありがとうございました。

 


※左よりninoya代表古越・AV監督兼文筆家二村・はぴきゃり代表金沢・ninoya鈴木

 

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